ヴェネツィア・スクラップブック

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カーニヴァル、突入

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イタリアではまたもや寒波と悪天候・大雪被害が相次いでいて、テレビのニュースでは、ローマのフィウミチーノ空港では今日のフライトの50%が離陸できなかったとか。水や電気が無い状態で何日も孤立している地域もある。

一方ヴェネツィアでは寒くはあっても雨も雪も降らず。なんともありがたいこと。
ヴェネツィアでは2月4日からカーニヴァルが始まっている(しかし先週末は悪天候でイベントが中止になったりしていた)が、本格的になるのは今週末から。

今日サンマルコ広場を通ったら、すっかり広場はカーニヴァルの雰囲気に突入していた。

広場を歩く人達、こんな感じ。

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こんなのも、あり。

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カフェでくつろぐ人達、こんな感じ。

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ガラス越しに写真を撮りまくられ、半ば動物園状態(でもきっと彼等は嬉しいだろうけど)。

大の大人達が、気合いを入れて仮装する。街を歩き、店に入り、カフェを飲み・・・。
街全体が、一気に仮装大会に突入した感じだ。

広場には舞台が設けられ、コスチュームのコンテストらしきイベントが開かれていた。

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その脇には、カフェが。

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ドゥカーレ宮殿前には、仮設の「ワインの噴水」が。

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その前で、ワインを売っている。

サンマルコの鐘楼を見上げると・・・

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よく見ると、ワイヤーが鐘楼から仮設舞台の方に下がるように伸びている。(写真では見えにくい、というか殆ど見えませんね・・・すみません)。

これは、明日の昼に開かれる、毎年恒例のヴェネツィアのカーニヴァルのオープニング・イベントである、コロンビーナの(毎年選ばれた女性が鐘楼から降りる。鐘楼の高さ、96.8m!)イベント用。
明日、天気が持つことを願いつつ・・・。
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by sumiciki | 2012-02-11 22:44 | ヴェネツィア

寒波襲来

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欧州中を寒波が襲っていて、被害が相次いでいる。
イタリアでも、首都ローマでは積雪で大混乱。学校も観光スポットも閉鎖。ミラノやトリノ、その他各地で大雪。

そしてもちろんヴェネツィアでも。
先週は霙が降った日もあった(が、積りはしなかった)。
昨日は、運河に張ったたくさんの氷がゆっくりと流れているのを見た。
道を行く地元の人達も、「おおー」というような反応で運河を眺めながら歩いている。彼らにも相当珍しい光景、らしい。
お客さんを乗せたゴンドラが、その氷を掻き分けるようにして運河を進んで行く。

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仕事で外出した際、ヴェネツィアとイタリア本土を結ぶ唯一の長い架橋、ポンテ・デラ・リベルタを渡った時に目に飛び込んで来たのは・・・波の漣の形を残したまま凍りついたラグーナ(潟)だった。ヴェネツィアに住んで、凍ったラグーナを見たのは初めてだ。

これまた仕事で出掛けたジュデッカ島では、ジュデッカ運河の河岸に打ち寄せた水がそのまま凍っていた。

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昨日の午後には、ヴェネツィアに住む友人から電話が入る。冷気で凍りついた水道管が破裂し水が使えなくなり、シャワーを使わせてもらえないかというエマージェンシー・コール。こんな時に、なんともお気の毒(しかし他人事ではない!)。
話に聞くと、ヴェネツィアでは水道管破裂が相次いでいるとか。
そういえば、つい先日水道の配管工に連絡を取ろうとしたが、2人とも全く連絡がつかなかった。もしかしたらここ数日、彼等はヴェネツィア中の水道管修理でてんてこまいなのかもしれない。

テレビのニュースも、イタリア国内そしてヨーロッパでの寒波と大雪被害のニュースで連日もちきりだ。
ヴェネツィアでも、先週末の予報では零下10度だったし、とにかく身を切るような寒さが続いているのだが、昨晩地方ニュースを見ていたら、「ヴェネト州(ヴェネツィアの属する州)で最も寒さが緩かったヴェネツィアとパドヴァでは零下7度だった」と言っていた。
これでも、私は相当マシな環境にいるらしい。これでひいひい言っているとは、我ながら何ともヤワである。文句は言えない・・・。
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by sumiciki | 2012-02-07 17:50 | 日々の生活で

トーマス・ヒルシュホルン

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終わってから既に2ヶ月以上が経ってしまった・・・(ブログに採り上げるのがあまりに遅くてすみません)。
ヴェネツィアでは、昨年11月下旬までコンテンポラリー・アートのビエンナーレ(Biennale)が開かれていた(ご存知の方も多いと思うがbiennaleとは「2年毎の」という意で、毎年アートと建築の展覧が交互に行われる)。

私は(これまたご存知の方も多いと思うが)、物忘れが激しい。
ビエンナーレも終わって2ヶ月も経つと、長い期間をかけて準備してこられた開催者側の方々には甚だ申し訳ないのだけれど、かなりの部分は忘れてしまっている。
けれど、その段階でなお自分の中に強烈に残っているものがあれば、それはありがたいビエンナーレの収穫だと思っている。

今回のビエンナーレで私の中に強烈に残っている唯一といってもいい展示は、スイス館のトーマス・ヒルシュホルン(Thomas Hirschhorn)のインスタレーションだった。
タイトルは、「CRYSTAL OF RESISTANCE」。

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パビリオンの建物内全てを使いまくってのインスタレーション展示。
入った時まず目に入ってきたのは、たくさんの・・・綿棒。携帯電話。ガムテープが巻き付けられている。週刊誌。タイヤ。ジュースの空き缶。ペットボトル。エトセトラ。どれも、日常生活の中で使われ消費され、そして廃棄されるものばかり、彼は使っている。
しかし、入った時に目に入ってきた綿棒も携帯電話も、中に進んで彼のインスタレーションの世界に入っていくと、それらが「綿棒」でも「使い古しの携帯電話」でもなくなるのが自分でも分かる。
そこにあるのは「綿棒」でも「携帯電話」でも「消費財」でも「廃棄物」でもなく・・・彼のインスタレーション世界の、他には替えられない構成要素なのだった。そのひとつひとつが表現のエレメントに見事に変えられているのだった。こんな圧倒されるような「綿棒」を、私は今まで見たことがなかった。

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そして少し奥に入った所に見たのは・・・膨大なカラーコピーだった。
・・・目を覆いたくなるような、そして新聞でもテレビでも見たことがないような、凄惨な暴力を写した写真のカラーコピー。
路上で血まみれになって死んでいる男性。処刑されたらしい首吊り死体。お腹を引き裂かれ胎児が露出した状態で殺されている妊婦。家らしき所で共に銃殺されたらしい家族・・・。
数々の凄惨な写真のカラーコピーには、日付も撮影場所も、国や人物、事件についても、何も明記されていない。だから余計に報道写真としてではないものとしてそれらを見ている自分に気付く。
それらも彼のインスタレーション世界の構成要素だった。

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それらの写真と日用品・廃棄物のオブジェの渦巻くような世界だった。

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インスタレーションとは、ある意味説明が難しい。
言葉で「日用品を使ったインスタレーション」とひとことで言ってしまうと、このパビリオンで感じたあの「ビリビリ感」は全く伝わらない。一応ここにも載せているけれど、写真でも伝わらないだろう。
また、他の人が同じエレメントを使ってインスタレーションを行ったとしても、ヒルシュホルンの世界は、100%、できない。
インスタレーションは、空間が作品そのものだから、やっぱり、そこに行かなくてはダメなのだなあと思う。

彼の世界に足を踏み入れた人達は、そこから何を感じて出て来たろうか。
強烈な余韻を残す、スイス・パビリオンだった。
これを見られただけでも、今年のビエンナーレは私にとって収穫だった。

アートのビエンナーレも、全く門外漢の私でさえ、マーケット色が濃いとか、パビリオン形式の展示方法が今の時代にどうなのかというような話を読んだり聞いたりもする。
が、美術関係者でも批評家でも記者でもない私は、今年もそうだったように、自分が考えたこともないようなことをぶつけてくれる作品、そんな思いもかけない作品と会えたらおもしろいなあという興味で、来年もまた足を運ぶだろう。

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by sumiciki | 2012-02-06 06:08 | 美術

ヴェネツィア在住。雑記帳ブログ。
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