ヴェネツィア・スクラップブック

カテゴリ:日々の生活で( 35 )




洗濯物干しイロイロ

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ヴェネツィアも、太陽の出ていない早朝と晩はまだ肌寒いけれど、日中の太陽が出ている間はポカポカして気持ちのいい時期になった。

青空をバックに洗濯物がはためく景色を見ることも多くなってきた。
見ているこちらもなんだか、気持ちがいい。

前回に引き続き、ヴェネツィアの街にはためく洗濯物たち。

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オステリアの上にも。

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(↑ちなみに時々洗濯物から水滴が垂れて来た経験アリ。)

日本(東京)に住んでいた時には、勝手に洗濯物というのは「バルコニーや庭に干すもの」と思い込んでいたけれど、
所変われば洗濯物の干し方も変わるんだなあ、こんな当たり前の事に気付いたのも、こちらヴェネツィアに住んでから。

基本的に一戸建てではなくアパート群(所有者は一家族だとしても、住宅形状がアパートメント)から成るヴェネツィアの街。

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運河に面する家の場合は、こんな感じになっている。
ちなみに、運河に時々靴下などが落っこちているのを見たことがあります。お気の毒だが、コレはちょっと拾えない。

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普通のアパートでは、こんな感じ。
私のアパートもこの方式なのだが、
ロープ両端に滑車が付いていて、洗濯物をロープに吊下げた後でキーコキーコとロープを回して干す。

しかしご覧の通りロープが壁に沿っているので、白いシーツとかブラウス等が風にはためくと・・・壁にヒラヒラとブチ当たって、見事に汚れる(建物は何世紀も昔の建物。見事に粉埃が着きます)。
こんなコトでショックを受けてはいけない。はたくか、それでダメならそこだけ洗い直せばよいのです。

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また、上の写真をご覧頂くとお分かりのように、上階と下階の洗濯ロープの位置が、同じ場所にある。
窓がそこにしかないから仕方が無いと言えばその通りなのだけれど、
そして私の家でも時々起こる事なのだが。

晴れた日の朝に干した洗濯物が、夕方の取り込む時分になってもまだ濡れている事がある。
「ん?もしや・・・」と思って上を見ると・・・
上階の住人の洗濯ロープに干された洗濯物から水が滴って、真下に干してあった私の洗濯物が見事に濡れていたりする・・・。

こちらの洗濯機は古くて脱水機能がイマイチのものも多いし(こちらに暮らして初めて、日本の洗濯機のスゴサが分かります)、同じ場所にしかロープがない。
こんなコトでショックを受けてはいけない(別に受けてもいないんですが)。
そういう時には、こちらの洗濯物も暫くそのまんまに干しておいて、また乾くのを待ちます。

話題は変わりますが、
洗濯機を回すのにも、結構時間がかかるのは、私の家の化石と化している洗濯機だけではないと思う。
いつぞや、ルームシェアのアパートに入居したばかりの留学生が、「うちの洗濯機、3時間経ってもまだ洗濯してる~!」と悲鳴をあげていましたが、あながちウソではないのではないかと思っている。
洗濯物干しのみならず、洗濯機も手強い。

なんてことはない洗濯物ひとつとっても、国や街が違えばこんなに違う。

細かいことをあまり気にしない大雑把な私の性格が幸いしている、ヴェネツィアの洗濯物事情なのでした。
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by sumiciki | 2013-04-25 19:36 | 日々の生活で

春・始まる

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「あそこにロンディニがいるよ、見える?あれが来たから、もう、春だよ。」
と教えてくれたのは、船の運転手さん。

ロンディニ、というのは、イタリア語でツバメ達のこと。
彼等はアフリカから、春とともにヴェネツィアにやって来るのだそう。
そして冬になる前に、またアフリカへ帰って行く。

「思えば、3月には冬のもの全部、あったよねえ」と、運転手さんとのおしゃべり続く。
「山では雪、ヴェネツィアの霙に、ずっと続いた雨に、アックア・アルタ(高潮で水が上がる現象)。全部あったねえ・・・。」

このヴェネツィアにも、ようやく春がやってきた模様。
数日前までダウンを着て外出していたのが嘘の様に、突然ポカッと暖かくなった。
日中の気温は20度くらいまで上がっている。

こんな日は、洗濯モノも・・・・・・

狭い路地は、こんな感じに。
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ちょっと広めの路地では、こんなーでした。

気持ちいい眺め。

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洗濯物が広がる下で、立ち話のおじさんとおばさん。

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お散歩の途中で一休み?しながらひなたぼっこの、おばあさん。

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ヴェネツィアも、やっと、春です。
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by sumiciki | 2013-04-16 08:04 | 日々の生活で

船トラフィック

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やっとヴェネツィアにも春が!

・・・と喜んでいた途端、
この土曜日から街に観光のお客さんの数がどっと増えた・・・というのは気のせい?
細い路地に、人が溢れ始めたこの週末。

多分気のせいではなくて、
ヴェネツィアに大型客船が寄港し始めた模様。

サンマルコ広場の前を大型客船が通って行く時は・・・
こんな様相を、呈する(写真が大分白っちゃけてしまいました・・・失礼)。

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手前にゴンドラ、その次にヴァポレット(水上バス)、その向こうにまた別のヴァポレット、その先に客船。
・・・湾の混雑。
混雑、というだけではなくて、近くから見ると、船の立てる波というのは相当に大きく、小型船(ゴンドラはもちろん)への影響は大きいだろう。
これが、陸のトラフィックとは大きく違うところ。

大きな船が通る時は・・・

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船の向こう側の島にある鐘楼が・・・

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隠れる。

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マンションのように(?)ドデカイ船が、横切って行く。

話は変わるが、14日(日)の10時~15時の間、ヴェネツィアのエコの日、ということで、
モーターを載せたプライベートの船がカナルグランデ(大運河)の通行をブロックされた。
通れたのは、ヴァポレット(水上バス)始め、公共の船のみ。
ミラノやローマで時々日曜日に「自家用車の排気ガスを規制しよう」ということでやっているのはテレビのニュースでやっているのは見たことがあるけれど、どうやらヴェネツィアでも実施された、らしい。

しかし・・・
もともと車が無い街で、カナルグランデを通るプライベートのモーター船の数というのは他の街の車のような数ではないだろうし、規制対象になった船は他のジュデッカ運河を通っているし、
そのうえに大型客船は関係なく通っているし(もともと客船はジュデッカ運河を通りカナルグランデは通らないので、規制に関係ナシ)。
個人的な感想だが・・・規制の効果はどれだけあるのだろう??
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by sumiciki | 2013-04-15 05:14 | 日々の生活で

12月の夕暮れ

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ここ数日は雨続きのヴェネツィア・・・。
でもその前はいい天気の日が続いていた。
なにかと大変なアックア・アルタも12月に入ってからは収まっている。

寒さは増してきているけれど、
それだけ空気の澄んだ、晴れた日の夕暮れの、美しい時節。

同じ晴れの日でも、夕暮れの空は毎日違う。
空全体が、柔かな薔薇色に包み込まれる日もあれば、
一部の空が桃色になってから、太陽の沈む西の空がまさに黄金色に輝く日もある。
サンマルコ広場の近く、リーヴァ・ディ・スキアヴォーニを歩きながら、その自然の贈り物に思わず見とれて立ち止まると、そこから街の西の方角、サルーテ教会のクーポラの方に太陽が沈んでゆく。
東の方角は、既に暗い灰色の宵の色。

この黄金色の輝きも、長くは続かない。
太陽が目でも追えるほど早く傾いて行って、30分も経つと、それまで見ていた輝きが嘘だったかのように、日暮れが訪れる。
日が暮れると・・・ずんと寒くなる。
早くホットワインで体を温めようっと(・・・と、結局は花よりダンゴなのでした)。
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by sumiciki | 2012-12-15 22:22 | 日々の生活で

ヴェネツィア人から受ける、日本人についての質問


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ヴェネツィアに住む日本人ということで、イタリア人(というかヴェネツィア人)の知合いや友人にちょくちょくされる質問、というのがいくつか。

例えば・・・
「日本人は人前や路上でキスとか抱擁をしないって本当か」→答:「しません。(若い人はするかもしれないけど)」
「キスも抱擁もしないで、どうやって愛情や親しみを示すんだ」→答:「・・・おじぎ、かな・・・。」
ヴェネツィア人の反応「・・・・・・(理解不能の沈黙)」

この質問は、頻度としてかなり多い。そして、私の答えに対して(つまり、お辞儀で敬意を示すという事について)、彼等は頭では理解しても感覚として理解できないので、たいてい「うーむ・・・」となる。まあ家族間ではお辞儀するというのはあまり無いだろうけれど、基本的に「直接体に触れなくても親しみを表すモード」というのが、彼等には感覚的に理解しづらいんだろう。

他には、「人が亡くなった時にかかる税金があるって本当か」→答:「本当です。」とか。

こんなのもあった。
「日本では、夏時間と冬時間が存在しないのか??」→答:「ありません。一年中ずっと同じ。」
私が答えると、質問してきた相手は、「ひええー、一年中同じなんだ!これは(イタリアの)テレビのクイズ番組の問題に出したら、当てられる人少ないと思うな~」と言って、嬉しそうに周りにいる人達に「クイズ!」と出題していた。
私にしてみたら、未だに春と秋に時計を1時間ずらす事に気持ちが慣れず、そちらの方が不思議なのだが・・・。

また、「キミの名前、どんな意味なの?」→答:「幸運と長寿と美しさを持った女性。」
→質問つづき「『雪子』は?」→答:「雪のような女性」
→ヴェネツィア人の反応「・・・素敵だねえ。インディアンの名前みたいだ」
→私の反応:「・・・・・・(確かに、そう言われてみるとそうかも・・・)」。

この場合、質問した彼の頭の中では、「雪子」と「ダンス・ウィズ・ウルヴス」が一緒になっているに違いない。聖人聖女の名前だらけのイタリア人にとって、雪子もダンス・ウィズ・ウルヴスも、名前自体が何かの意味を持っているという点で同類なのか。

そしてそして、夏になると抜群に多くなるのが、次の質問。
「どうして日本人の女性はあんなに太陽の日射しを避けるのか???」

上の様に聞いて来るヴェネツィア人はまだ、日本人観光客の女性が「太陽光」を避けている事を知っているだけマシだが、それが分からない人は、「どうして日本人女性は夏なのに長い手袋をはめているのか?」と訊いてくる。ごもっとも・・・・・・。

ツバ付き帽子、夏なのに長い手袋。時には首にスカーフもしくはハイネックのシャツ。
これらは「美白死守」というキーワードで解決できるのだが、「夏はキレイに焼けてナンボ」のヴェネツィア人(というか恐らく多くのイタリア人)にとっては、「美白」を説明してもかなりピンと来ない(ここでもまた、頭では分かっても感覚として分からない、という感じか)。

女性に対する夏の挨拶で、「キレイに焼けて・・・」という常套句がある程の彼等にとっては、どうして肌を焼かないのか?なぜ敢えてそれを避けるのか?という不思議なのだろう。

そういえば昔テレビ番組で、北野武さんが司会をしていた「ここがヘンだよ日本人」という番組があったっけ・・・もし今これを見る事ができたら、より一層面白く見られそうだな、と思う今日この頃。
こういう事も「ヘン」とまでは言わないけれど、「ここが不思議だ日本人」くらいにはなっているかもしれない。
まあ逆にいえば、「ここがヘンだよイタリア人」という逆バージョンも、かなり面白いものができそう、ですが。
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by sumiciki | 2012-12-04 08:28 | 日々の生活で

日焼けの結果は・・・


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我がヘロヘロブログ、またしても忙しさにかまけて(遊びにかまけて、とも言う)いるうちに、そしてボーっとしているうちに、あっという間に2ヶ月も経ってしまいました。
あっという間に2ヶ月、というのも我ながら凄い。自称「ヘロヘロ」ブログの所以である。
その間に、「ブログまだアップしていないけど・・・体調とか、大丈夫(だと思うけど)?」等などのメッセージを頂いた方々、どうもありがとうございました。そして、ご心配(?)、お掛けしました。
体調は全然大丈夫、むしろ5月末にはロンドンに、6月末にはクロアチアに行ったりと、元気に過ごしていました。



こちらヴェネツィアも暑い日々が続いている。先日は、南イタリアでは40度超えの予報だった。

ただでさえ屋外の仕事で早々と日焼けしていたのに、更にプチ・ヴァカンスに出掛けたクロアチアの海で泳ぎ日焼けして、既に私の肌は黒焦げ状態になっている。

そうしたら・・・この5日間のうちに、3回も日本人の方から「あなた、日本人・・・?」と訊かれることとなった。
一度は、年配の女性の方に、「あなた、日本語が本当にお上手ねえ!何が上手って、そのアクセント、本当に日本人みたいで・・・」と褒められ(?)た。本当の日本人、なのだが・・・。

ここのところ「日本人に見られない」頻度が、グーンと増している。

なぜか、と考えてみて、ひょっとして日本語がより一層オカシクなってきたか、とも思ったのだけれど、
きっとこれは「黒焦げ日焼け」状態だからだ、と思い当たった。

日本人女性の重視する「美白」から、既に見事に逸脱してしまっている→日本人から見た「日本人女性」の見かけではなくなっている、ということ、らしい。

夕方ヴェネツィアの路を歩いていて、ふとすれ違ったバングラデシュ人の花売りのお兄さん(ヴェネツィアに多い)を見て思った。日本人女性よりも、むしろ彼等に似てきている・・・。

気付いた時には既に遅し。日焼けの色が薄れ、自然に「日本人」に戻る時期を待つしかない、か,。
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by sumiciki | 2012-07-12 08:37 | 日々の生活で

市場で買う、花


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ヴェネツィアのリアルトの市場に、時々(毎日ではないが)、花売りが出る。
いわゆるアレンジメントのような花束は全然売っていなくて(鉢植えも売っていない。もちろんギフトラッピングというのは無し)、一種類づつの切り花の花束を、がさがさっとバケツに入れて売っている。

観光ガイドにも載っている、リアルトの市場。
土曜日の午前中などは特に、地元の人と観光客とで賑わっている市場だ。
花は観光客は殆ど買っていかないから(フルーツを買う人が多いのでは)、この花売りの所には、地元の人達がやって来て、家庭用・レストラン用・ホテル用などに買っていく。

私もここで、時々花を買うのが習慣になった。
この市場の花売りで買う花は、とにかくよく持つ。日持ちが良いのだ。
私は切り花を日持ちさせる液体(保存液というのだろうか。日本語が浮かばない・・・)を持っていないのだけれど、それでも2週間位は持つ。3週間近く持った花もあった。
お値段は大体3~5ユーロ位。時々大振りの高価(?)な花が、7ユーロ位。

今回は、母の命日の前だったので、ホワイトの花を選んだ。花の名は、フィラデルフィア、というのだそう。
5ユーロを渡して、がさーっとした大きな束を受け取り、肩に担ぐような感じで、家まで歩く。花束を担ぎながら天気の良い街を歩くのは、なんとも気持ちがいいもの。

帰宅して、
花瓶に活けたら、
全然ひとつの花瓶では足りなかった。

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中振りの花瓶2つと、
小さな花瓶2つ。

私の暮らす、狭いワンルームアパートは、突然花で満たされた。が、しかし一種類だけなので、当然ながら全部同じ花で(苦笑)。

これで5ユーロ。なんとお得な。

花の美しさもさりながら、ビンボー性の私なのでした。

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by sumiciki | 2012-05-05 23:01 | 日々の生活で

春の、気まぐれ

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ここ数日のヴェネツィアは、とにかく気まぐれで、ヘンなお天気が続く・・・。
ニュースによると、北イタリアの山の方では雪まで降ったらしい。既に4月も後半なのだが。

昨日もそうだったけれど、今日もまた、
昼にはサンマルコ広場では水が上がり水に浸り、
雨と風。それも強い風で、サンマルコ近くのフォンダメンタ(河岸沿いの路)など、冗談ではなく吹き飛ばされるかと思った。小柄な人は、ひょっとしたら本当に飛ばされてしまったのではないか、という程の強い風。重い体でよかった・・・。
折り畳み傘など全然役に立たず、風と雨の中、外で仕事。当然濡れしょぼる。
そうしたら、その10分後には雲は流れ去って、太陽に青空。
10分前には暴風雨に吹き飛ばされそうになっていたのに、そして傘が風で逆立ってしまっていたのに、その10分後にはもうまぶしい太陽の下でサングラスを取り出している。
なんとも変テコな天気。まるで空に馬鹿にされている感じだ。

ヴェネツィアの天気は、「天気予報で予報しにくい天気」だと言われる。
なにしろ水辺の街だから、水上の水蒸気が上方の雲を流し動かし、一日のうちに、そして同じ時刻でも地区によって、ころころと天気が変わるらしい。
そんな訳で、一日のうちに傘とサングラスとカーディガン(風が吹くと肌寒くなる)をとっかえひっかえ、という、今日の様な日が、時々あるのだ。

雨と風と浸った水が去った後で、雨後のタケノコの如く、にょきにょきと、もとい、ワサワサと、それまで屋内や屋根の下に集まっていた人々が広場に出て来た夕方。
雨をやり過ごしていたゴンドラ漕ぎも、運河上に漕ぎ出して行くのだけれど、まだ波が出ていて、雨後の濁った色の運河の上でゴンドラはぐらんぐらん揺れながら進んでいた。
街のあちこちには、お気の毒な傘の残骸がいくつも落ちていた。

ヴェネツィアにご滞在の方は、この気まぐれな、季節の変わり目のお天気にどうぞご注意を。

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by sumiciki | 2012-04-24 22:17 | 日々の生活で

最近のテレビのマイ・ブーム、「Rai5」

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          (↑ヴェネツィアのシンボル有翼の獅子、の、おしり姿。)



最近のテレビのマイ・ブームが、「Rai5」。
イタリアの国営放送のひとつ(しかしNHKと違い、CMは有り)だ。
日本にいた時よりもこちらイタリアに来てからの方が、長い時間テレビを観ているかもしれない。
観ているというよりは、ヒアリング練習にもなるので夜間は結構付けっ放しにして、ながら族感覚で見ているのだが、もともと日本でも深夜番組をよく観ていた習慣は変わらず、こちらでもよく深夜番組を観ている。

イタリアもデジタル放送になって、視聴チャンネル数も増え、国営放送Raiのチャンネルも増えた。
この「Rai5」の深夜番組、イタリアの他イギリスやフランス、アメリカ等のドキュメンタリーやルポルタージュ番組をイタリア語に吹き替えて放映しているのだが、海外の番組をいろいろ観られるのが楽しい。

もともと映画も山ほど(誇張ではなく、本当に「山ほど」)放映しているイタリアのテレビだが、深夜枠のRai5で放映される映画は、個人的にぐぐっと引き込まれて最後までついつい観てしまう映画が多い。
先日も大好きなケネス・ブラナーが主演している「La Teoria del Volo(「The Theory of Flight」、邦題「ヴァージン・フライト」)を、翌日の夜はエディット・ピアフの生涯を映画化した「La Vie En Rose」をやっていて、つい最後まで観てしまい、感動しながらそのまま床に就いた。

例えば、フランスの旅行ドキュメンタリーでは、「Con I tuoi occhi(あなたの眼で)」という番組があるのだけれど、この旅行レポーターが盲目の女性である。しかも美人。ダルメシアンを盲導犬に、「彼女」の旅行をレポートする。
それは「目の見えない人」の旅行ではあっても、「障害者」の旅行ではない。
彼女の旅行に、障害者であるタブーはない。
(別に無理をしている訳ではなく)馬に乗り、アンダルシアでは聖週間のパレードを一緒に歩き、フラメンコのレッスンを受け、アルハンブラ宮殿を見学する。
彼女の旅は、触ること、香りを嗅ぐこと、音に耳を澄ますことに満ちている。
そして様々なものの手触りや、香りや、音、それらを画面から観ているこちらに伝えてくれるのだ。
観ているうちに、私はアルハンブラも訪ねた事があるけれど、彼女のようにちゃんとここを見て来たかしら、と思ってしまう。私は彼女ほど、石の手触りを、果樹の香りを、水の音を聴いていただろうか?断然ノー、だった。
そしてもうひとつ。彼女に接する旅先での人々がなんとも自然なのだ。
もちろん盲目の旅行者を案内するのだから、手を引いて一緒に歩いたりという事はするのだけれど、一旅行者として自然に接する。
美人な女性なものだから、スペインでは会った途端案内役のおじさんに「キミ、美人だねえ」とくどかれているのには笑ってしまった。
短いながらも素敵な番組。

その他にも、イギリスのBBC系のドキュメンタリーでアジアのバングラデシュの貧困やミャンマーの軍事政権下の村落をリポートしたもの、フランスのドキュメンタリーで各地を美しい空撮で撮影しながら世界の食と地球環境をテーマにしている「La Terra Vista dal Cielo(空から見た地球)」、アメリカの「Late Show」などなど、面白い番組を色々やっていて、ついつい夜更かし。

外国(イタリア以外)の興味深い番組を色々観られるのは面白いのだけど、逆に言えば、それだけイタリアでは自国制作の番組が少ない、ということ、かも?

うーん、ここまで書いてみて改めて思うが、ながら族でつい観てしまうテレビ番組は(時間的に)すごい無駄遣い&寄り道で、結果、私の生活は寄り道だらけである。
しかし、寄り道で思いがけず見つけるものは、とても楽しいのだった。
そして今日も夜更かしは続く・・・・・・。
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by sumiciki | 2012-04-23 20:23 | 日々の生活で

ある晴れた日の、風景


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(↑ヴェネツィアの街角にて。まだ藤の花が綺麗です。)


久々に、一日天気が良かった日。

太陽も出て暖かくなった、週末のヴェネツィア。
こんな日の朝、仕事でも船に乗るのはなかなか気分がいい。

島の北側、フォンダメンタ・ノーヴェ側のラグーナを、気候の良い週末の朝に通ると見えて来る光景。
船の修理場で自分達の舟を直してもらっている人達。
ラグーナで手漕ぎで舟を漕ぐ人達(ちなみに手漕ぎの場合、立ち漕ぎがヴェネツィア流の漕ぎ方)。
モーター付きの舟をかっとばす若い子(舟がバイク代わりである)。
水際の路を、犬と一緒に歩いている人。

そして、近くのオスペダーレ(病院)から出発した、棺を乗せた舟・・・。
この、霊柩車ならぬ「霊柩船」も、ヴェネツィアの風景に溶け込んで、ゆっくり進んでいた。
棺の上には美しい花が飾られ(白だけでなく、オレンジ色等の鮮やかな色の花を美しく飾っていた)、家族も乗せて、私達の前を船は進む。
「あの船、教会に行った後で、サンミケーレ島(フォンダメンタ・ノーヴェの向かいにある、お墓の島)に行くんだ」と私の乗る船の運転手さんが教えてくれた。

生きている人の日常の週末も、その傍らの死も、共に穏やかに水に寄り添っている、
そんなヴェネツィアらしい週末の朝の一風景が、島の北側のラグーナにはあったのでした。
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by sumiciki | 2012-04-21 23:24 | 日々の生活で

ヴェネツィア在住。雑記帳ブログ。
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