クリスマスのテレビから・・・
(写真:ボルツァーノで見つけた、サンタさんチョコ)
昨日のブログ(26日)冒頭にも少し書いたけれど、クリスマスのテレビのニュースはなかなか興味深い。
この時期のテレビのクリスマス関連のニュースには、カトリックの国ならではの視点の報道が並ぶからだ。
25日のニュースで毎年見るのは、ローマはトラステーヴェレ地区のサンタ・マリア・イン・トラステーヴェレ(トラステーヴェレの聖マリア)聖堂で行われる、貧しい人々を招いての昼餐会だ。既に伝統となっているこの昼餐会が始まったのは1982年からだそうだから、今年で29年目になる。聖堂だけで約700人、トラステーヴェレ内の他の食堂も合わせると約2000人が食卓についたのだそう。
ただこの昼餐会も始まった当初は移民(つまり外国人)が多かったのだそうだが、ここ最近はイタリア人のパーセンテージが増えているらしい。
また、25日にバチカンのサン・ピエトロ広場で、法王がクリスマスのメッセージを伝えるのも毎年ニュースでやっている。
今年のメッセージで法王は、ナイジェリアでのテロを非難し、またクリスマスは「コンスミズモ(consumismo=消費主義)からはかけ離れたものである」と言っていた。
法王のメッセージでも触れられていたけれど、ナイジェリアで起こった、複数の街の教会で行われていたミサを狙ったテロでは、少なくとも5つの爆弾が爆発し、40人が死亡した。
日本のネットのニュースでも読んだが、こちらではテロの事件性に焦点を当てて報道されている印象を持ったけれど、こちらイタリアでの報道では、クリスマスのミサを狙ったテロというのは、他の日に街の中で起こるテロよりも、キリスト教徒にとって大切な祝日を故意に狙ったテロ行為であるから、大きく扱われている気がする。
また、10月に洪水で大きな被害を受けたリグーリア地方チンクエテッレの街のひとつ、モンテロッソでの、悲しみをまだ引摺ったテントの下でのクリスマスの集まりのニュース。
他には、例えば、イラク共和国の首都バクダードのクリスチャン地区の教会では、テロの脅威にも関わらずミサを行った教会を紹介したり、イエス・キリストの生誕地ベツレヘムでもミサが行われ、約10万人が訪れた、アフガニスタンのアメリカ軍駐屯地でのクリスマスのランチ、などの報道があった。
クリスマスの日のイタリアの「世界のクリスマス」報道では、カトリックの視点から、今も世界のどこかでは(そしてそれはイタリアからそう遠くはない)、過酷な環境(それは生命に関わるほどの)の中で教会に足を運ぶ人々がまだまだたくさんいること、クリスマスというイベントと消費行動(その根本には、大切な人に贈り物をあげたい、という気持ちがある訳だろうけれど・・・)、そして分かち合う心、などなど・・・色々なものを見ることができる。
そんなこんな書きましたが、テレビではもちろん、クリスマスの楽しい映画もいっぱいやっているし、クリスマスのお料理特集!みたいなのも盛りだくさんである。
by sumiciki
| 2011-12-27 10:42
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